2018年 <立秋号>    
                   
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  anthorogy 石田郷子選

     
  otiba「椋」第83  
     
  溝川を跨ぎ雀の槍またぐ   福田鬼晶
  小手毬に佳き日佳き風至りけり   髙橋白崔
 

春風へ背を預けてみたきこと  

江口あをね
  羊蹄を倒す放課後のカバン   飯沼瑶子
  見晴しの椅子ひんやりと藤の花   立本美知代
 

文鳥の水にかすかな南風  

川島 葵
 

青空へ滲みて淡し桐の花  

佐々木ヒロシ
  桐の花昔郭の屋根の上   今田裕子
  湖に艇庫が一つ桐の花   海津篤子
 

源流は名栗の奥ぞ夏の川   

長峯志ずこ
 

釣人へぽとぽと落ちて桜の実  

ふけとしこ
  無口には無口で応ふえごの花   市川薹子
 

ブローチをつける空色の夏服  

こさみみさこ
  バギーから風を摑む掌夏柳   井上千恵子
 

花びらの大きく気儘白ぼたん  

かたしま真実
  がまずみの咲き炭酸の泡の噴き   白石正人
 

老鶯や棚田に水も日も満ちて  

岡村潤一
 

木曽節の正調といふ涼しさよ  

亀井千代志
  野仏にフランス菊の束ねあり   田中英花
 

花なつめ母屋より声をかけらるる  

内田こでまり
 

雨少し日差しに交じり茄子の花  

村上紀子
 

さくらんぼ母の寝息のそばに置く  

ぱんだ
 

いもうとも姪も来てゐて手鞠鮨  

とちおとめ
 

何ごとも竹を割るごと夏帽子  

小林すみれ
 

万緑のなかへ帽子を忘れさう  

鈴木しずか
 

ハンカチの花や洗濯日和なり  

上條あきを
 

青空の真中は深し夏燕  

黒澤さや
 

矢絣に袖を通せば夏燕  

上田りん
  昼の灯をところどころに栗の花   林田裕章
 

紫陽花に埋るる家を見にゆかむ  

田草川㓛子
 

奥の間に茶事のささめき柚子の花  

田口くるみ
 

面影といふは紫蘭をさびしめる  

藤井あかり
 

交りは淡きがよけれ花樗  

対中いずみ
 

蜘蛛とんで見送るものもなかりけり  

田野いなご
 

こつぽりのおと朝顔の苗に蔓  

小椋 螢
 

ばば様の日傘はつしと開きけり  

矢崎めぐみ
  汗引いて五重の塔がくつきりと   山田 澪
 

夕方の音のはじまる金魚玉  

近藤せきれい
 

日の暮れのひとりの麦茶香りけり  

安藤恭子
 

地ビールの瓶より青き夜となりぬ  

岡みやこ
  汝の去りし夏野に白き花ばかり   境野大波
  大瑠璃や倒木はゆつくり還る   水原節子
  いづこにも人のたゆたふ螢の夜   石田郷子
     
     
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