2022年 <大寒号>     
                   
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  anthorogy 石田郷子選

     
 

otiba「椋」第103

 
     
  帰るさの地蔵会の灯のほのぼのと   市川薹子
  みそはぎの片明りせる水辺かな  

田口くるみ
  知れ渡ることの静かに秋の虹   川島 葵
  足裏が覚え花野の淋しさを   髙橋白崔
  朝寒や厨のもののよく光り   内田こでまり
  三尺帯を大きく結び花カンナ  

翠々
  つらき世に母となる君へコスモス  

れんげそう
  犬が足上げたるところ曼殊沙華  

柴田幾太郎
  さらさらと夜へ零るる蕎麦の花  

棚網かける
  思ひきりたぐれば奈落藪からし  

鈴木しずか
  鉤尻尾触れてゆきたる野萩かな  

味八木恭子
  白壁に隆々と影鶏頭花  

あをね
  千草の名問うて一日の裾濡らす  

小林すみれ
  友垣の嬉しき零余子採りにけり  

海津篤子
  稲の穂も草の穂もある棚田かな  

花野日余子
  捨案山子遠眼差しの聞き上手  

西田克憲
  打ち出しの寸胴鍋や豊の秋   森 木声
  茸干すほとりや犬の深眠り  

とちおとめ
  笑栗のここにも家族らしきもの  

茶円りゅい
  団栗を並べ何する子どもかな   亀井千代志
  GENERATION GAPを埋める棗の実 棚網 鮎
  秋たのし人のお洒落を見て楽し  

津田ひびき
  さはやかに郵便船の着きにけり   安藤恭子
  秋雲の被さる港まで歩く   古宮ひろ子
  この空をけふの日記に蒲の絮  

ふけとしこ
  本当とは嘘かもしれぬ秋の空  

佐々木ヒロシ
  秋空へ向かふボタンを押しにけり  

岡村潤一
  ありていに申せば傘寿鰯雲   山澤一帰
  蛇穴に入りて仏に千の御手   藤井紀子
  有季無季戦火想望つづれさせ   福田鬼晶
  過去帳に安政とあり鉦叩   飯沼瑶子
  虫の声途切れし此処は砂防ダム   近藤千津子
  芋虫は鯱立ちをしてをりぬ   小椋 螢
  網棚に置く花束や秋の雨  

藤井あかり
  QRコードが満月の端に   水原節子
  よく売るる陶器まつりの月見豆   山田 澪
  疲れたら左手で書く夜長かな   後閑達雄
 

覚えある鳴きごゑでくる小鳥かな  

山下きさ
  鵙鳴くや手仕事の灯の小さくて  

黒澤さや
  石榴赤し耳痛きまで鳥の声  

柚子谷イネ
  判決の主文短し石榴割る  

白石正人
  秋の波われも地層になる途中   山音
  抜けさうな支柱をゆらし種を採る   古谷智子
  霧はやし息づくごとき山家の灯  

近藤せきれい
  星飛んで胸にさざなみ立ちにけり  

ザジ
  長男に生まれて山の冬支度   田草川㓛子
  水底を走るざりがに暮の秋   立本美知代
  葦のこゑ聴かんとすれば橋に人   石田郷子
     
     
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