2018年 <立冬号>    
                   
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  anthorogy 石田郷子選

     
  otiba「椋」第84  
     
 

竹皮を脱ぐ疑つて悪かつた  

近藤千津子
 

草苺何度でも子どもになれる  

山音
 

初島に似たるピザ釜夏休み  

岡みやこ
 

沙羅の花唐三彩に散りにけり  

白石正人
  楸は仰ぎ見る花七月来   髙橋白崔
  ほうたるや眦の光となりぬ   江口あをね
  天日に眩みたる日の蓮の花   海津篤子
  藪蘭と折鶴蘭と花涼し   市川薹子
 

青芒駆け出しさうに雲の浮き  

ふけとしこ
  カウベルは草嚙むリズム雲の峰   安藤恭子
 

陸の鷭水の鷭よりいそがしき  

小椋 螢
 

婚約ののちの照り降り水葵  

藤井あかり
  魚跳ねて水鉄砲に狙はるる   立本美知代
 

手のひらに静かに開く鮎の口  

青柳しろう
 

花合歓に瀬あそびの声きらきらと  

とちおとめ
  おはぐろの翅立つが悲しいといふ   林田裕章
 

ゆすらうめ猫の写真を見てもらふ  

対中いずみ
 

玉紫陽花ため息は前向くために  

黒澤さや
 

聞き逃す落し文より洩るる声 

柚子谷イネ
  道さびれゆくよ赤花夕化粧   福田鬼晶
  昼寝覚母を探してしまひけり   宇田川指月
 

シニヨンをばらりと解きて髪洗ふ  

曳地トシ
 

四つ角を曲れば詰所祭来る  

小林すみれ
  肉うどん待つ新旧の扇風機   水原節子
 

女子衆のとことん広げ昆布干す  

山下きさ
  浮子箱に浮子犇きし大暑かな   市川英一
 

炎昼や同じ木を見つむる呼吸  

ぱんだ
  ひと筋に角瓶愛す軒すだれ   西田邦一
  堂を出て夕蟬に靴履きにけり   小関菜都子
 

ざせきにはせみがおりますごちゅういを 

うさぎ
  看板に塩の一文字片かげり   亀井千代志
  亡骸の大きな耳やさるすべり   古谷智子
  優しさに限りもあらむ桃を剝く   大河原晶子
  ひつそりとわが八月の誕生日   武井清子
  力糸投げる一身秋の川   田草川㓛子
 

草市といふ夕風のやうなもの  

上田りん
  板の間のぎしりぎしりと盆用意   山田絵利子
  門火焚く帰つて来よと声に出し   小和楽
  遠ざかるほどに明るき踊の輪   境野大波
  夫とゐる颱風の目の中にゐる   棚網 鮎
  秋遊び心静かにばらばらに   川島 葵
  曲がり来る電車の見えて露けしや   田中英花
  落柿の音に今年も驚きぬ   石田郷子
     
     
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