2021年 <大暑号>     
                   
toumei home soukan-no-ji daihyou10ku anthorogy namikimichi musashino kukaino-oshirase nyuukai-annai mukuno-shoka link
line

  anthorogy 石田郷子選

     
 

otiba「椋」第100

 
     
  綿虫やもう唇も読めぬ母   田中英花
  観梅の後の用事のなくなりぬ  

藤井あかり
  紅梅やよべの徳利を片づけて  

上田りん
  前髪を湿らすだけの春の雪  

内田創太
  残る雪見つめて人と別れけり  

安藤恭子
  走り根の摑む切り岸二月尽  

曳地トシ
  辛夷の芽行つて来ますと三度言ふ  

あをね
  産声の聞こえさうなる白木蓮   田草川㓛子
  龍天に登りて火焔土器に渦   髙橋白崔
  工場の中の十字路鳥帰る  

市川薹子
  道幅を占めてバス来る霾ぐもり  

田口くるみ
  受付のけふ愛想よき風信子  

山下きさ
  春手套一花のごとく忘れあり   川島 葵
  珈琲の苦みものどかだと思ふ  

小林すみれ
  コノアタリ目的地デス花薺   白石正人
  野蒜引くおばけ煙突あつたねと  

こごみ
  韮を摘むおのづと昼の月負ひて   藤井紀子
  たんぽぽの絮吹く老のつれづれに   境野大波
  かりそめの風の道あり苗木市  

黒澤さや
  天気雨なら婉然と糸柳   小杉健一
  縁談の昔ありけり長春花  

ふけとしこ
  初花や軍鶏より小さき軍鶏の篭   小椋 螢
  サクラサク慶應ボーイ早稲田マン  

敷島鐵嶺
  花散るや濡れたる石の窪みにも  

柚子谷イネ
  三面鏡の二面は他人花の雨   西田克憲
  そびらより巻き込まれゆく花吹雪   山月
  かたかごの花やいまでもはにかみ屋   山田 澪
  金縷梅や君呼びて喉明るうす   水原節子
  座蒲団を乗せて旅荘のつつじかな  

せいじ
  しどけなく咲く連翹を叱りたい  

近藤千津子
  藤棚のむかうに光るテレビかな   古谷智子
  山藤の花びら飛んで休窯  

とちおとめ
  蕎麦打ちの白髪束ね八重桜   岡村潤一
  一八や男はばらばらに帰る  

海津篤子
  鶯やそのときしんとする光   林田裕章
  初蝶や不要の外出許されよ   小島柚子
  うごくたび蜷のまはりのけむりたる  かたしま真実
  にはとこのおほかた散つて蝌蚪に足   立本美知代
  今朝生れし子馬を見せて貰ひたる   花野日余子
 

(ミャオ)と鳴く獣が猫や春の闇  

森 木聖
  つばくらめ海までを家犇きぬ   小関菜都子
  耳の骨きれいに残り遠蛙   後閑達雄
  春深しうろくづも物思ふらむ   福田鬼晶
  暖かな廊下の椅子に沈みけり  

佐々木ヒロシ
  何とまあウエストきつく春衣  

くろすようこ
  和音鳴るやうなゆふぐれ花水木   味八木恭子
  水木咲く端的に物申されよ   石田郷子
     
     
※Page Top   ※Back Number

line
Copyright(C) 椋俳句会 All rights reserved. 当ホームページに掲載の文章・画像などを無断で転載・再配布することはお断りします。