2019年 <大雪号>     
                   
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  anthorogy 石田郷子選

     
  otiba「椋」第91  
     
  墨色もあかがね色も野分雲   境野大波
  夜の果てのざわざわとして秋出水  

熊谷かりん
  みづうみの波の儚き秋暑かな   市川薹子
  去ぬ燕川風ぬくきまま夜に   藤井紀子
  おしろいの花や釣舟仕立てます   山田 澪
  八月の地下鉄に顔うらがへし  

味八木恭子
  鰯雲再び勤めはじめたる  

藤井あかり
  聖堂の露の扉を開きけり  

近藤せきれい
  蛇穴に入る礼拝の如く入る  

対中いずみ
  木も人も秋や黄金に縁どられ   林田裕章
  曼珠沙華やがてこの世を埋め尽くす   曳地義治
  曼珠沙華借りしままなる男物   瀬名杏香
  紫蘇の実をしごきしままに人に逢ふ   海津篤子
  牛膝寄り道なんかしてゐない   近藤千津子
  麦とろを掻きこむ腕よろこべり   髙橋白崔
  枝豆を食み日本を応援す  

坂口はじめ
  先んじて零余子を取れば小粒なる   白石正人
  菊芋の群れて河原を淋しうす  

上田りん
  窓広く栗の渋皮剝いてゐる  

宇野 徳
  虚栗こんなはずではなかつたに   山辺央子
  花野あり楽しき頃の写真あり  

黒澤さや
  覚えなき写真一葉天の川   中西 碧
  榠樝の実家庭といふは疾うになく  

福田鬼晶
  鵙の贄胸ぐらをつかみて抱く  

水原節子
  蓮の実飛ぶけふがしづかに立ち上がる  

岡みやこ
  実の飛んで蓮に塵の積もりをり   かたしま真実
  二三人きて秋風のふと消ゆる  

山下きさ
  チョコレートコスモス胸の騒ぎたる  

内田こでまり
  花芙蓉夢のごとくに病みゐしと  

柚子谷イネ
  結願や照りうつくしき椿の実  

とちおとめ
  縁談は白紙で良かれ衣被  

西田克憲
  灯火親し大器では無き身なれども  

上條あきを
  青蜜柑どこへも行けぬ母と食ぶ   後閑達雄
  防災の日なり出掛けの忙しくて  

亀井千代志
  避難訓練すんで給食小鳥来る  

ぱんだ
  理科室に石を置く箱秋澄めり  

ふけとしこ
  森抜けて霧の底なる村に出づ  

安藤恭子
  夕芒我が家の近くなるカーブ  

田中英花
  夕星やひとつゆたかな虫のこゑ   小椋 螢
  これ以上細くはなれぬ萩の月   田草川㓛子
  夢路にて扉をたたく冬隣   川島 葵
 

林中の桂匂へる鵙日和  

立本美知代
  行く秋や旅もなかばの器市  

小林すみれ
  窓越しのバイバイで良し寒いから   石田太郎
  机とはときにくぐりて冬浅し   石田郷子
     
     
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