2021年 <小寒号>
邂逅の君踏むなそこ鹿の糞
それぞれのいそしむ稲を架けにけり
咆哮の一夜明けたる猪の罠
月の出や叩いてならす蕎麦枕
秋江や火の匂ひして人のゐる
つゆけしや夕暮れの声捨てに出て
花生けに花のなき日よつづれさせ
いつか逢ふ人の面影濃竜胆
食べて寝て痩せてゆく猫草の秋
はたはたの飛んで朝焼すぐさめる
石田郷子
咆哮
椋
第
九 十 七 号
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